種牡馬と母父の血統の相性
競走馬の血統や配合は強い馬同士や種牡馬・繁殖牝馬として実績がある馬どうしで配合すれば必ず強い馬が産まれるというわけではなく、相性というのもとても重要になってきます。
競走馬を生産する過程において、優秀な競争馬が産まれる可能性が高い配合の組み合わせをニックスと呼びます。
父馬と母系の馬とのスタイルが違う馬同士の配合で優秀な競争馬が産まれるケースを返しニックスと呼ぶこともあり、優秀な馬が生まれない相性の悪い組み合わせを逆ニックスやネガティブニックスと呼びます。
現在の中央競馬会における有名なニックスは、歴代最強馬との呼び声もあるオルフェーブルの配合にもなっている、父ステイゴールド。母父がメジロマックイーンという組み合わせです。
オルフェーブルは父ステイゴールド。母オリエンタルアートという組み合わせで全く同じ配合の兄に宝塚記念や有馬記念を制したドリームジャニーがいてオルフェーブル兄弟として有名です。
他にも、同じ母父がメジロマックイーンになるポイントフラッグと配合したゴールドシップをはじめ、ステイゴールドとメジロマックイーン系列の組み合わせは抜群の相性を誇ります。
ステイゴールドは400kg前半なコンパクトな馬体に対してメジロマックイーンは500kgを越す大型馬です。
更にステイゴールドは入れ込みやすい、闘争心溢れる気性でしたが、メジロマックイーンはどっしり落ち着いていた馬で、この配合は返しニックスと呼ぶことができてお互いの足りない所を補う相互補完によって、強い馬を量産していると言えます。
ステイゴールドはサンデーサイレンス産駒の種牡馬ですが、父と同じような万能の種牡馬ではなく、ステイゴールドとの組み合わせで逆ニックスになっている例も多く、メジロマックイーンだけが特別と言ってもいいくらい、結果が排出しております。
最近では一番注目の配合といえ、競走馬の生産者は相次いで、このニックスの配合、メジロマックイーン系の繁殖牝馬の獲得などに乗り出しています。
配合の相性のよさは、父と母父だけで見るものではなく、もっと遡った血統表からも読み解く事ができます。有名なのがサンデーサイレンス系とノーザンダンサー系の組み合わせも有名なニックスとなっています。
競馬の配合では絶対というものはなく、組み合わせてみない分からない事や、同じ兄弟でも片方しか成功しないケースも多くあります。
最近はオルフェーブル兄弟の成功で再び、配合の相性の良さが注目をされてきました。
気になる馬がいましたら、同じ父と母父の馬や同じ系列同士を配合させて馬などを調べてみて比較するのも面白いと思います。