夏季競馬が人気の札幌競馬場
札幌競馬場は北海道札幌市中央区にある中央競馬の競馬場です。
2009年まではホッカイドウ競馬も開催されていましたが、現在は門別競馬場での単独開催となり中央競馬のみの開催となっていますが札幌競馬場はホッカイドウ競馬の開催権も保持している為、今後再開される可能性もあります。
競馬場内には乗馬場や子供向けの施設もあり、ファミリー層なども利用しやすい競馬場です。
開催日以外にも中央競馬の場外馬券売場(パークウインズ札幌)として中央競馬が開催される日は多くの競馬ファンで賑わいを見せております。
コースは芝コースもダートコースも高低差が少ない右回りのコースとなっていて、コーナーも緩やかでコース全体は楕円形というより、丸みをおびた円形にちかい形状なのも特徴です。
夏季競馬としては唯一のG2競争(札幌記念)も開催されていて、同時開催される競馬場よりも注目を集める主場として人気を集める事もあります。
芝コースは1周距離でAコース1640.9m、Bコース1650.3m、Cコース1659.8mとそれなりに広いコースですが、直線がAコース266.1m、Bコース267.6m、Cコース269.1mと短いのが特徴で、1周のうち直線を走る距離よりコーナーを回る距離の方が長くなっています。
コーナー自体は円形のコース形状で緩やかになっていますが、スパイラルカーブも採用されてなく、馬群の外側を回ると距離的ロスが大きくなりポジション争いの重要度が高いコースとなっています。
函館競馬場よりも先駆けて洋芝を採用しており、洋芝は野芝に比べても寒さに強く見栄えも綺麗な芝ですが、走るのにパワーとスタミナを必要として、耐久性がなく開催後半には芝の状態が悪くなり、タイムを要する特徴があります。
更に札幌競馬場の直線が短くコーナーが長いコースは芝の内側が荒れてくると、開催後半では内側を回る馬が圧倒的有利だったのに対して内側を回る馬が芝が傷むにつれて苦戦してくる傾向があります。
小倉や福島など、小回りのコースで結果を出した馬が注目もされますが洋芝への適正の方が重要で、同じ小回りコースで好走しても札幌では結果を出せないケースもあり道外の競馬場で好走した馬も札幌や函館に来ると洋芝に適合できずに苦戦する馬もいます。
距離別には1,200mは圧倒的に逃げ・先行有利のデータがありますが、どの距離も共通して内枠・外枠の優劣は少なくなっています。
中長距離のレースは、脚質は直線が短いがゆえ追い込みは不利となってしまいますが、枠順・脚質の優劣はすくなく、最後は力と力の勝負となり、洋芝を走るだけのパワーとスタミナがあることも必要ながら、最後の直線ではここぞという瞬発力で勝負が決まる事もありスピードとパワーを兼ね備えたバランスの良い馬が強い傾向があります。
2,600mに関しては、夏季にはあまりない長距離レースとなっていて、洋芝というコース特徴もありスタミナ勝負となる傾向があり、直近のレースの成績よりかは距離適性が重要で、血統や長い距離を好走した実績が重要となってきます。
ダートコースは1周距離1487mで直線は264.3mとなっています。
砂質は函館競馬場と全く違い、非常に軽い砂質です。
パワーよりもスピード重視で雨がふって含水率が高くなった時も、函館のダートとは違い、躊躇にタイムが伸びる走りやすいコースとなります。
函館での戦歴があまりアテにならないケースも多いので、予想の参考にするときは砂質の違いも考慮してみると良いでしょう。
ダート1,000mは逃げ・先行が圧倒的に有利で最初のコーナー進出のポジション争いは壮絶なものになる傾向があり、スタートで少しでも出遅れてしまうと、巻き返すのは難しく、スタートを苦手としている馬は要注意です。
枠順も極端の差ではないですが、外枠が周りの馬に邪魔されずにスタートダッシュをしやすく有利な傾向が出ています。
重賞が行われる1,700mは最初のコーナーまでの距離もあり、レースの距離もそこそこあり、極端なスタートダッシュをする馬も少なく落ち着いたスローペースになりやすい傾向があり、軽い砂質から、逃げ・先行で前を走っている馬が最後まで残るというケースが多く、脚質的には逃げ・先行が有利といってよいでしょう。
ですが極端な逃げ馬が集まったり、ハイペースが予想されるレースでは、差し馬にもチャンスはあり、札幌というコース形状から追い込みは弱いというデータとなっています。
札幌競馬場は函館競馬場と同様に直線が短く小回りがきいた洋芝のコースですが、特徴は若干違ってきます。特にダートは砂質が全くの別物になるのでデータを比較するときは注意が必要です。